少年野球で正しい投げ方はあるのか?

投球動作は選手によって様々であり、正しい投球フォームを科学的に証明することは難しいとされています。

広い科学の世界では、投球フォームの違いから関節への負担を計算している研究も存在します。

今回は科学的に正しいと考えられている投球フォームについて解説します。

Davis JT et al. The Effect of Pitching Biomechanics on the Upper Extremity in Youth and Adolescent Baseball Pitchers. Am J Spots Med 37(8):1484-91,2009

169人の野球投手(9〜18歳)が、運動分析システムを使用して分析されました。5つのパラメーターを使用して正しいパフォーマンス検討し、各ピッチャーの肩と肘のストレスおよびピッチング効率と比較しました。

投球動作の5つのポイント

投球動作を5つのポイントで評価して、3つ以上クリアしている選手としていない選手を比較しています。すべて左側の✔︎が良好、✖︎が不良のパラメーターとなっています。

お尻から投球方向に進んでいる状態が良好。
手のひらが上を向かず、肘が上がっている状態が良好
足が接地した際に肘が上がっている状態が良好
足部が真っ直ぐに接地し、上半身が開かない状態が良好

3つ以上のパラメーターを実行する投手(9〜13歳)は、肩の回転トルクが低く、肘の外反ストレスが低く、ピッチング効率が高いことを示しました。

つまり、上の5つのポイントを満たす投手は肩と肘の負担を軽減できるということです!

投球動作のポイント

・上体が突っ込まない       = お尻からリードしていく

・手のひらを上に向けない     = 肘から上げていく

・肘が下がらない         = 両肩のラインと肘を揃える

・身体の開きが早くならない    = 背番号が打者に見えるように

・足の位置が外にいかない      = 体幹の回旋で下肢が流れないように

上体が突っ込まないことや肘下がりにならない、身体の開きが早くならないなどの言葉に根拠を持たせることによって説得力が増します。

指導者は自分の発言に根拠を持って選手に説明し、お互いが納得した上で取り組んでいくことが大切です。

指導に根拠を持たせて、選手を納得させよう!

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