職業柄、いろんな学生や選手に接してきますが、伸びる人間の資質について考えてみます。
たまたま、学生と話をしていて、感じたことを留めておきます。
毎年、どうしても単位が足りずに退学を決意する学生がいます。学習に対する意欲も芽生えず、指導する側としても何とかモチベーションを上げたいところですが・・
将来を考える2つの質問
学校やめてどうすんの?
やりたいこともないので、考えてません
まぁやりたいこともないのに、年間130万も払って大学に行く必要はないよな。130万あったら、何する?
とりあえず、車買いますね
これだけです。
2つの質問で何をみるか・・
学校やめてどうするの?
① 今、通常時間をとられていることが無くなった時に、本当は何がやりたいのか?
130万円あったら、何をするか?
② 大金があったときに、何にお金を使うのか?
時間の使い方で “人” を理解する
ビジネスにしろ、スポーツにしろ、“人”をみるときに一番簡単なことは、その人が何に時間を使っているかで、人間像をみることができます。
アスリートであれば、自分の競技のことについて1日の大半を注ぎ込みますし、ビジネスマンであれば仕事のことについて、考えるようになります。
時間の使い方 = 行動力の指標
どんなに口先では、綺麗事を並べていても時間の使い方で行動をみればその人がどの程度努力しているのかは簡単にわかります。
1万時間の法則で有名なエリクソンの研究でも、トップクラスは通常の練習に加えて自主練習が多いことを報告しています。
時間の使い方は “人” をみるために一番簡単な指標です。
ある分野で伸びていくかどうかはその分野にどれだけ時間を費やしているかで判断することができます。
“やりたいことがない” という悲劇
残念ながら、やりたいことがない人というのが結構な数で存在しています。
しかし、ほとんどの社会人は実は自分でやりたいことをやっていません。誰かがやりたいと思っていることを、手伝うことによって報酬を受けて生活しています。
本当にやりたいことがあれば、自ら起業して仕事を作るか、誰にも雇われずに生活をするはずです。
私は、学生や選手がやる気がない時にどうするかというと、基本的に放っておきます。ただし、行動できる環境だけは準備します。
どこかに連れて行く、機会を提供する、勉強する場を与える などです。
やる気に関しては、また別の機会に考えたいと思いますが、
“基本的な人間の才能は自分で受け止めなければ前に進めません”
それに気づくことが成長において何よりも重要なことだと思います。
お金の使い方で “人” を理解する
お金の使い方は、人間を理解する上で、非常にわかりやすい試供品です。
例えば、社会人1年目の20代前半で、家や車などの高い買い物に費やしてしまった場合、成長の幅が狭くなります。
基本的に、家や車によって、自分自身の能力が上がることはありません。
この原理は、宝くじと同じです。 宝くじで1億円が当たった場合、海外旅行に行く、高級車を買う、家を買う、などの行為で1億円を使い果たした場合、その人自身は何の能力も変わっていません。
これが一番の問題です。
どういう人間が伸びて行くかを考えると、お金を使って自分自身の成長に投資するか、他人の幸福のために投資するか、成長や幸福にお金を費す人が変わっていく人の特長です。
個人的にそういう人を応援していきたいと思う今日この頃です。
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