柔軟性の誤解 misunderstanding of flexibility

障害予防を考える上で、知っておくべきことは偏った常識を取り除くことです。

誤った常識

身体が柔らかい(柔軟性が高い) = 怪我をしにくい

身体の柔軟性というのは、障害予防に必要な要素の一つではありますが、競技特性によって必要な柔軟性は変わります。

多くの指導者が、スポーツ障害の関連要因として一番に挙げるのが

柔軟性の低下です (身体が硬いから怪我する)

そのために、障害予防=ストレッチ と考えている学校の先生は非常に多いです。

下の問題を考えてみてください。

 正解は 72% です。

中学1年生の男子の72%が指先が足先に届きません。もちろん、このデータは足の長い海外の子供たちの論文なので、足の短い日本人のデータとは違いますが、成長期の過程で身体が硬いのごく自然のことです。

ここで問題が起こります。

例えば、中1男子の100人中10人が怪我をして病院にいったとします。

怪我をして病院にいった10人中の7人が身体が硬いので、治療する側も

身体が硬い=怪我をしやすい

というバイアス(思い込み)に囚われることになります。

実際に元陸上のトップ選手だった為末選手もblogで足首の柔軟性について、硬い方が良いことを述べています。http://tamesue.jp/blog/archives/think/20190415

柔軟性が高いことは、関節が動きすぎるというデメリットもあるので、一概に “柔軟性が高い=絶対的に良い” という考え方は注意が必要です。

競技に必要な柔軟性や可動性について考えた上で、ストレッチは取り組むべきです。

競技に必要な柔軟性について考え直そう!

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