歴代のテクニシャンの中でも、フランス代表を中心にイタリアの名門ユベントスや世界最高のクラブであるレアル・マドリードで活躍したジネディーヌ・ジダン選手はボールの扱い方は特徴的です。
高速での左右コントロール
ジダン選手がボールキープをしたり、相手を一瞬にして振り切る際によく使う技術が、ボールを左右に高速で動かして揺さぶる方法です。
動画のゴールは、その特長が十分に発揮されたゴールです。
左にドリブルで流れながら、左足のインサイドを使って切り返します。左足でボールをストップさせると同時に軸足として支持し、右足に持ち変えます。さらに、右足の裏を使ってボールを引きつけて、一瞬の左右への切り替えで、相手のDFを足止めしています。
ボールコントロールの幅の凄さ
左右のインサイドを巧みに使うことによって、自分のテリトリーの中で左右に大きくボールを動かすことができます。
イニエスタ選手のテクニックの際に解説しましたが、脚は幅を広げるほど、左右に動く際に予備動作が増えるのですが、ジタン選手は脚の幅を広げて足首の動きでボールを左右に大きく動かすことで相手を動かして、逆方向に動くことができます。
足の位置が重心から遠くなるほど、お尻周りの筋力が必要になるので、ジダン選手は臀部周りの筋肉が発達していることが動作からわかります。
マルセイユルーレットの秘密
ジダン選手の得意なプレーの一つに、ボールを左右に転がしながら回転するマルセイユルーレットと呼ばれる技があります。
このプレーも実際には、左右のインサイドを高速で交換しており、そこに身体全体の回転を加えただけです。
相手の状況に応じて、身体の使い方を変えながら左右の脚でボールを交換することで常に相手の逆をつくことで、プレーをしているのです。
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