“動作のクセ”のメカニズム

Mechanism of movement habit

動作のクセとは何か

筋肉量がアップしたり、身長が著しく伸びたりする時期には今までと同じように身体が動かせず、動きがおかしくなることがあります。

専門用語で“Clumgy”などと呼ばれていますが、それがパフォーマンスの低下につながる原因は 神経系の問題 にあります。

ヒトの身体はある方向に力を入れようとすると、様々な筋肉がグループを形成して力を出そうとします。動作を行う初期の段階では頭を使って動きを覚えますが、次第に無意識でも動作が行えるようになります。

運動と神経系の働き

1.意識して動かすのは 大脳皮質の役割

2.無意識で動かすのは 皮質下(中脳・小脳・脊髄)の役割

脳の仕組みから考えると意識的な段階では“大脳皮質”という場所を多く使い、個々の筋肉に指令を出して調整していますが、学習が進むと中脳や小脳の働きで運動パターンが形成され、効率よく筋肉に指令を出してくれるようになります。

これが運動の自動化のプロセスです。

しかしながら、 一回このパターンが作られると無意識なのでなかなか修正することができません。これがいわゆる‘クセ‘ と呼ばれるものの正体です。

無意識に神経が活動するタイミングが決まってしまうと、筋肉量が増加した際に、各々の部位の身体質量が変化するため、個々の筋活動のピークがズレることになります。

筋肥大が起こり、筋肉量が増えること自体は悪いことではありません。しかしながら、筋肉量が増えることで身体バランスが崩れてしまうと、筋肉を働かせるために必要な神経を調整する必要があります。

筋肥大による身体質量の変化と神経活動の不適合→パフォーマンス低下の原因

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