股関節を上手く使えない理由は、これまで股関節を使ってこなかったことが原因である可能性が高いです。
ヒトは使わない動きについては、神経回路が形成されず筋肉を上手く働かせることができません。
股関節が使えない場合、特に外転と外旋という動きが苦手な場合が多いです(脚を横に開いたり、つま先を外に捻ったりする動きのこと)。この状態は、赤ん坊を抱っこする姿勢としても推奨されており、股関節が構造上安定する位置になります。
腹這いの重要性
股関節の外転・外旋の動きの獲得時期を考えた場合、幼少期の腹這いの経験の有無が関与していると考えられます。
腹這いは、お腹が床に着いた状態で下肢を前に動かそうとするので、動くためには股関節を外転・外旋方向に足を開いて動かす必要があります。一方、四つ這いの動きは上下肢ともに前後の動きだけなので、屈伸のパターンしか使いません。
四つ這いの重要性を認識されている方は多いのですが、腹這いの経験は身体の構造や機能を考えると非常に重要です。事実、腹這いを経験した児の方が、その後の四つ這いの動きが円滑であったと報告されています。しかしながら、腹這いや四つ這いを十分に経験せずに歩行を獲得してしまう児も一定数存在します。
https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/9839417
腹這いを幼児期に学習しておきたいところですが、成長してから行うにはTEST1やTEST2の方法で試してみるといいかもしれません。
成長して下肢が長くなると、負荷が強くなるので体幹・下肢をコントロールしにくくなります。股関節周囲を鍛えるには良い方法です。おそらく、小中学生で綺麗にできる選手は少ないと思います。出来るor出来ないが明確な方法なので、実践してみると分かりやすいので試してみてください。
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