投球動作の発達特性

あらゆる動きについて運動発達の視点から考えることは重要です。

投球動作について考えてみます。

投球のパフォーマンスを上げていくためには、投球動作をどのように獲得していくかを知っておく必要があります。

投球動作の発達過程は下図のように発達していきます。

  1.  肘を伸ばすだけの動作(肘関節の伸展)
  2.  腕を振り上げて、下ろす動作(肩の屈伸と肘関節の伸展)
  3.  腕の振りに体幹の回旋が加わった動作(上肢の運動+体幹回旋)
  4.  腕の振りにステップが加わった動作(上肢+下肢の運動:同側)
  5.  腕の振りにステップと回旋が加わった動作
  6.  全身運動

部分的な動作から波及して全身的な運動を獲得するまで、およそ7−8才頃と言われています。

幼少期に基本的な動きを身につけておく必要があります。

こうした発達の過程から考えて一番難しいのが 回旋 の動きです。

進化の過程において、脳や神経の構造上、ヒトは様々な動きができるようになりました。

例えば、魚は泳ぐときに左右の動きしかできません。カエルは泳いだり、ジャンプしたりできますが、同じ動きを使いまわしているだけです。犬も歩く動きと泳ぐ動き(犬かき)は同じ動きです。

ヒトだけが、ボールを投げたり、蹴ったり、泳いだり、それぞれに最適化した動きを獲得できます。

回旋の動きでも最も難しいのが、股関節を三次元で回旋させることです。

三次元で動かせる関節の中で最も力を発揮できるのが股関節です。

発達の観点から考えても股関節をいかに使うが重要なのです。

腕 → 体幹 → 下肢 の順に発達していく

投球動作において、下肢を上手に使えるように指導することがあるかと思いますが、発達の順番や下半身(特に股関節)の構造を知っておく必要があります。

発達には順番があり、下肢が使えるのは最後である。

下半身の使い方で特に難しいのは 股関節 である

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