正確無比なキックを使い分けて、ゲームをコントロールするドイツ代表でレアル・マドリード所属のトニ・クロース選手について解説します。
キックの種類に見分けがつかない
簡単に説明すると、一流選手のキック動作については脚を後方に引いた段階ではどの蹴り方をするのか見分けがつかないということです。
脚を後方に引く(テイクバック)の動きの際に、プレーを選択することによって、相手に読まれることなくパスコースを確保することができます。
インステップキック
インフロントキック
インサイドキック
実際のプレー選択
クロース選手が実際に中盤の底の位置からゲームを組み立てる際には、キックの種類を使い分けることによって、常にパスコースの選択肢を多く確保しています。
下の図が一例ですが、瞬間的に3つのパスコースが見えています。
1)右手前の選手へインサイドキックでパス
2)右奥の選手にインステップで浮き球のパス
3)左前方の選手にインフロントキックでカーブ気味のパス
テイクバックの瞬間には相手はどこのパスコースに来るのか予測できないので、クロース選手の近くにいる3選手は足が止まった状態になっています。
蹴り方によって選択肢を多く確保できることはゲームメイクをする上で、非常に大きな機能を果たしているのです。
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