カッティングの技術を科学する

サッカーやバスケットボール、ハンドボールなど急激に方向を変える動作をカッティングと呼びますが、カッティング技術については様々な研究が行われています。

このカッティングは障害が発生しやすい動作の一つでもあります。

詳細については、前回の記事をご参照ください。

今回は、カッティングの技術について考えていきたいと思います。

カッティングにはパターンがある

カッティングのタイプ

1 . サイドステップ=進行方向と反対側の下肢で蹴り出して方向転換

2.クロスオーバー=進行方向と同側の下肢で蹴り出して方向転換

3.スプリットステップ=一旦両足で踏み込んで止まり、方向転換

スプリットステップは、一旦止まってから左右方向を決定するので、少し種類が違うので、今回はサイドステップとクロスオーバーステップの比較で考えます。

床反力の違い

上の図のように、サイドステップとクロスオーバーでは、足部の接地位置と重心の距離関係が全く違うので、加わる床反力が異なります。

また、下肢の筋肉の使い方も全く異なりますので、下肢への負担が変わってきます。

基本的には、クロスオーバーでは支持脚で重心を強く動かすことができず、重心の傾きを利用して進行方向を決めようとします。一方のサイドステップでは、重心の傾きに加えて筋肉を使って大きな力を生み出すことができますので、素早い動きと大きなストライドを使うことができます。

クロスオーバーは、生み出す力は弱い反面、大きな力が掛からないので、このパターンで障害を起こすことは比較的少ないです。

サイドステップの力の入れ方

サイドステップの際に、力を入れる方法には使う関節と力を入れる方向の組み合わせによって4つのパターンがあります。

足関節中心としたサイドステップ
左側が内側に入れた場合(回内)、右側が外側に力を入れた場合(回外)
股関節を中心としたサイドステップ
左側が外側に力を入れた場合(外旋)右側が内側に力を入れた場合(内旋)

使う関節と力を入れる方向によって、動きのパターンが変化してきます。

関節パターンの特徴

足関節中心の場合=細かいステップが可能だが、力の発揮が弱い

股関節中心の場合=細かいステップは不可だが、力の発揮が強い

力を入れる運動方向の特長については、次回ご説明します。

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